外国人看護師の受け入れ考える 静岡県立大が講演会
https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/931352.html
静岡県立大はこのほど、経済連携協定(EPA)に基づきベトナム、フィリピン、インドネシアから来日する外国人看護師候補生の受け入れについて考える講演会をオンラインで開いた。同大の米野みちよ教授(文化人類学専攻)らが現状や課題などを解説した。
長崎大の平野裕子教授(保健医療社会学専攻)は、候補生が日本での研修におおむね満足している一方、「日本の国家試験に合格して経験を積んだとしても、母国で必要な資格がないと看護師として働けない場合がある」と指摘。送り出し国で日本での研修を単位として認定してもらう制度をつくるなど、帰国後のキャリアパスに配慮する必要性を訴えた。
米野教授は、新型コロナウイルス感染症の影響で医療従事者が不足するフィリピンで待遇改善の動きがあるとして、「各地で看護師が必要とされており、日本での研修の応募に影響する可能性がある」と説いた。
講演会は県立大国際関係学研究科30周年を記念して開かれた。